
エベレスト街道トレッキングの必要日数 2パターンを紹介
エベレスト街道トレッキングに必要な日数とそれぞれのコースについて
日本人にも人気のトレッキングコースにエベレスト街道を歩くというものがありますが、エベレスト街道を歩くトレッキングコースには大まかに分けて2通りのルートがあります。
今回はその2通りのコースについての必要な日数について取り上げてみたいと思います。
ザックリと結論から申しますと、それぞれ片方のコースで2週間、それプラス「カトマンズ」滞在日数という事になります。
では細かく説明します。 ※写真はクリック拡大します
スポンサーリンク
【本記事の内容】 目次
エベレスト街道トレッキングコース
エベレスト街道を歩くトレッキングコースとはいったいどのようなものか?
ネパールには世界中からのトレッカーを魅了する景色とコースが多数存在します。
それらを大まかに分けると3つのコースからなり、エベレストエリアを歩くコース、アンナプルナエリアを歩くコース、そしてランタンエリアと呼ばれるコースの3つに分けられます。
そのなかの1つ、今回はエベレストに登るわけではなく、エベレストを見に行くコース、エベレスト街道を歩くコースをご紹介いたします。
ナムチェバザール付近
Everest view Hotel 付近から見たエベレスト(つまんでいるところがエベレスト)
エベレストトレッキングコースは2つのコースがあり「エベレスト・ベースキャンプ」方面を目指すコースとゴーキョを目指すコースになります。
以下の地図で見ますと赤色のコースが「ベースキャンプ方面」、青色のコースが「ゴーキョ方面」になります。
エベレストトレッキングコース全体図
基本コースは赤色のコースでエベレストベースキャンプ方面(ゴラクシップ:Gorak shep)を目指す一番メジャーなものになります。
続いて青色のコースはゴーキョ・ピークを目指すコースになります。 エベレストをどの場所から見るかという事になります。
更にはゴーキョとゴラクシップを結ぶちょうど「Y」字の間にもルートがあり両方を楽しむことも可能です。(ルート名:Cho La Pass)
チョラ・パスは難易度が高いので要注意です。 または「Y」字通りに戻るコースをたどれば両方楽しむことも可能です。
スポンサーリンク
ネパールへのアクセス
今回は長旅の途中でネパールに立ち寄った方には有益な情報ではありませんが、日本からまとまった休みが取れた方向けの情報とさせていただきますので日本からネパールへは?どのように行けるのか、という事について。
日本各地からカトマンズへ
先ずは日本からネパールのカトマンズへ飛び、そこからエベレストトレッキング起点の街「ルクラ」を目指します。
現在日本各地からネパールへの直行便は就航されていないため他のアジア諸国のキャリアで向かうことになります。
一昔前であれば「タイ航空」が有名でしたが、現在では中国系キャリアが幅を利かせています。 そしてアクセスの良さでいえば「大韓航空」も選択肢の1つになるのではないでしょうか。
安さの中国系キャリア、乗り継ぎ等のアクセスの良さでいえばタイ航空か大韓航空と言った感じになるのでなないでしょうか。
時間があるが金はない!という人には「LCC」を乗り継いでいくのがおすすめでしょう。
カトマンズから起点の街へ
個人でルクラを目指すのであれば基本カトマンズで航空券を買うことになります。(日本で手配できるのでしょうが手数料はかかるはずです)割高になります。
また、シーズンや混雑状況によって値段も変わるため、費用は流動的であると覚えておくと良いでしょう。
航空会社は数社ありそれぞれ機体も違いますしどこがいいとは言えませんが、高額だからと言って良いわけではないでしょう。
Sita Air の航空券
天候不良などの場合フライトはキャンセルされるため雨期などは注意が必要です。 比較的オンシーズンは天候での悪影響は少ないようですが、雲が多くても飛べないので日程の余裕は必要になります。
出発時間が遅れることは頻繁にあるそうです。 まさに雲次第と言ったところですね。
実際に乗った機体です。 カトマンズの空港にて
コックピットも撮影できます。
ルクラ到着後、そのまま折り返してカトマンズへ行く乗客を乗せます。
到着後の様子。 シェルパたちがお客探しに来ています。
ルクラの空港の滑走路
ここから宿ヘは歩いてすぐ。
ルクラまでの問題点は1つ。 飛行機の状況次第で日程が変わってしまう事ですね。
また、オンシーズンのピーク、10月はチケットを取るにも困難になる可能性があるので要注意です。
帰路について
帰路カトマンズ行きの飛行機についても同様で悪天候等飛べない事情が出る可能性を秘めているので余裕を持たなければなりません。
また、帰りの便には「リコンファーム」が必ず必要になるので到着時にするか、最低でも前日にルクラに戻りリコンファームの手続きはとりましょう。 重要事項です!
エベレスト街道、それぞれの行程と日数
それでは2つのコースの所要日数はどのようなものなのか?
まずはコースが分かれるまでの道、ルクラ~ナムチェまでについて。
ルクラ~ナムチェ・バザール
【1日目】早朝にカトマンズを出発しルクラに到着します。 その後そのまま歩き出す人も居ますが、そこは無理をせずここに宿をとりましょう。
ルクラ泊
ルクラは標高2840mに位置するので、高山が苦手な人はこの標高でも調子が悪くなる可能性がありますので1泊して体を慣らしましょう。また、宿の人との会話や下山した人からの情報を集める良い場所にもなるので1泊することをおすすめします。
【2日目】ルクラを早朝に発ちナムチェ方向に向かいます。 次の宿は歩く足次第になりますが、チュモア(Chumoa)かモンジョ(Monjo)を目指します。 コースタイムは4~5時間を目安に。
モンジョ泊
筆者と相方はモンジョまで歩き1泊宿を取りました。 この辺りまでは緑の多い地域になります。
【3日目】モンジョをやはり早朝に出発しいよいよ岐路のナムチェを目指します。 コースタイムは約3時間ほど。
途中ジョルサレ(jorsale)という場所に立ち寄りカトマンズで取得した ※1「TIMS」という許可証を提出し、更に入域料を支払います。 エベレスト・エリア(サガルマータ国立公園)= 1人 1回 / 3000ルピー
この先は600mの高度を上がるきつい道のりになります。 そこを超えれば「ナムチェ」、比較的大きな町に到着します。
ナムチェ泊
街の様子やトレッキングについては後日アップします。 今回は日程のみという事でご紹介します。
ナムチェにはいろいろと便利なものがあるため高度順応も含めて2泊することになります。 高度順応はそれに適した「トレッキングコース」があるため、半日ほどかけて歩いて回ります。
【4日目】高度順応トレッキングをナムチェ近郊で行います。
ナムチェ泊
ナムチェからエベレストビューホテルを経由して周辺を1周するコースを楽しみながら高度順応させる。
ここで断念している方も数人見えましたが、ここからの景色だけでも満足されている様子でした。 高山病は辛いですからね。
エベレストビューホテルで飲んだコーヒーは忘れられません。
上の地図にオレンジの線で書き込んだコースを半日ほどかけて歩き高度順応と自分のテンションをあげていきました(笑)
こんな感じのところです。
これ、イエティー頭だそうです。途中の村で
因みにナムチェの標高は3440mなのでやはり高度順応向きの宿泊地になります。 しかし、2泊するだけでは勿体ないくらいの街です。
ナムチェの後はいよいよここから分かれ道になります。 まずはゴーキョ方面へ
ゴーキョ方面(ゴーキョ:Gokyo)ゴーキョ・ピークへ
【5日目】いつものように早朝にナムチェを発ちます。次の目的地はモン・ラ。 4時間ほどの行程となります。
途中写真を撮りつつゆっくり歩けばランチは宿でいただけるでしょう。
モン・ラ泊
【6日目】モン・ラの次はドーレというところまで4時間ほどの行程を歩きます。 景色が雄大さを増してくるのでそれを楽しみながらのトレッキングはここならではの楽しみですね。
ドーレ泊
【7日目】ドーレを発つと次はマッチェルモというところを目指します。 3時間ほどの行程を歩くのみなので早々についてしまいますが急がずに体を慣らしながら歩いていきます。 早めについて洗濯をしたりするのもいいですね。
マッチェルモ泊
【8日目】マッチェルモの次はいよいよゴーキョを目指します。 この辺りから有名な山々が見えだしてきます。 チョー・オユーは歩き出してすぐに見えてくるはずです。
ここも3時間ほどの行程で村に着くでしょう。 宿にチェックインした後は早速「ゴーキョ・ピーク」を登りエベレストビューを堪能しましょう。
ゴーキョ泊
【9日目】時間が取れない方はここから下山に向かいます。 ゴーキョ→マッチェルモ→ナムチェ→ルクラと下りリコンフアームをすませばカトマンズへ向かう飲みです。 上手くいけば【11日間の行程】プラス ルクラの飛行機次第という事になりますね。
1日でもこれに余裕があるならば、ゴーキョに2泊して氷河を見るトレッキングに出かけてはいかがでしょうか。 壮大な景色が見られるはずですよ。
ゴーキョ・リ ゴーキョ・ピークからの風景 ※写真はクリック拡大
砂漠のような色をした部分が氷河です。 ヒマラヤの雄大な景色を見るために歩いてきて本当に良かったと思える瞬間。
ワインで乾杯しました。
エベレストベースキャンプ方面 (ゴラクシップ:Gorak shep)カラ・パタールへ
【5日目】ナムチェを出発して次はタンボチェ (TENGBOCHE:THYANGBOCHE)へ5時間ほどの行程を歩きます。
タンボチェにはゴンパがあり、また近くの見晴らしの良いところに登山家「加藤保男」さんの慰霊碑が建っています。
タンボチェ泊
【6、7日目】6日目はタンボチェを発つと更にペリチェまたはディンボチェまで5時間ほどの行程が続きます。(コースが二手に分かれ後程合流します。
ペリチェまたはディンボチェでは再度高度順応のため2泊します。
ペリチェまたはディンボチェ泊
高度順応といってもナムチェの時同様にただ宿にいるのでは勿体ない。 そこでディンボチェに宿泊した人は2日目に「チュクン」までプチトレッキングに出かけ、ローツェの南壁を見に行くのも良いでしょう。
【8日目】いつものように早朝に宿を発ち次なる目的地はロブチェ。4時間ほどの行程ですが段々とキツさが増してくるところです。
ロブチェ泊
私たちが泊まった宿の部屋は夜間の室温がマイナス6℃で、朝起きたら買い置きしてあった水がすべて凍っていました。
めちゃくちゃ寒かった。
【9日目】いよいよ最終地点のゴラクシップに到着。 チェックイン後にカラパタール(5545m)へ登りエベレストを眺めてワインをいただく。 至福の時間が待っています。
【10日目】時間が取れない方はここで下山方向へ向かいます。 もう1泊できればエベレストのベースキャンプまでのトレッキングも楽しみましょう。 壮大な景色を見ることができますよ。
更に時間がない方は8日目のロブチェから9日目にカラパタールピストンで再度ロブチェ泊すれば日程の短縮は可能です。
【11,12,13日目】岐路はゴラクシップからペリチェ(ペリチェ泊)、ナムチェ(ナムチェ泊)、ルクラ(ルクラ泊)
※ルクラにて忘れずにリコンファームしましょう。
【14日目】岐路カトマンズへ
カラパタール方面は2週間は必要だと思われます。
更に、ゴーキョ×カラパタールを両方周る場合は3週間で回ることができます。 日程は余裕をもって見ていますので、時間がない方は無理なく短縮できそうなところを削れば3~4日は短縮できると思います。
まとめ
私の知人でゴーキョ方面へトレッキングに行かれた方がいるのですが、カトマンズまで含めて10日で行ってきたそうです。
カトマンズ~ルクラへの航空券は知人の手配であったことと、天候もよくフライトの遅延やキャンセルもなかったこと、山登りに関しては上級クラス、更にはゴウキョ・リには行かなかった(笑)そうなので、できた行程だったのでしょう。
私たち夫婦はゴウキョ×カラパタールを1周ではなくY字に戻るような感じで3週間ほどでトレッキングしてきました。 Y字にしてもルートが複数あるのでピストンした感じにはならなく面白い道でした。
3週間もあれば余裕ですし、体も慣れるため、高山病にもなりにくいかと思うので時間がある方はおススメです。
まとめると、カトマンズに合計3~4日、トレッキングに10日~2週間みておけば十分に可能だと思います。
2週間ほど休みが取れる方は旅先の候補の1つに入れてみてはいかがでしょうか。
最後に、飛行機がどうしても怖い方はプラス1週間あれば「ジリ」という街までカトマンズからバスで行き、そこから延々と歩くこともできますよ!
私は無理かも(笑)
それでは良い旅を。
スポンサーリンク